ポルトガル1-0オランダ

 両チームとも、相手のストロングポイントを殺すための戦術をしっかり練ってきた。ポルトガルロッベンに突破されないように、右サイドは深く引き、必ずボランチも戻ってきて二人で挟み込むように徹底した。これはほぼ成功して、ロッベンは試合のあいだじゅうほぼ封じられていた。ただ、それでは済まないのがオランダで、今度は右のファンペルシーが暴れまわり、何度もゴールを脅かした。
 オランダの方はクリスティアーノ・ロナウドを潰すためにイエロー覚悟で削りにいった。これも大成功で、イエロー二枚と引き替えにロナウドをピッチ外に送り出した。こういう「リアリズム」はどうも好きになれない。オランダなんだから、もっと理想主義に殉じて欲しかったんだが、どうもこのチームはやることがせこくていかん。プレゼントボールを返さずに攻めにいってみたりね。
 ともかく、この試合がイエロー20枚、退場者4人という凄まじい結果になったのはこのオランダの汚いゲームのせいである。後半のポルトガルの頑張りは見事だった。自業自得の結末はイングランドが笑っただけかな。